2026.08.18
熱中症の救急搬送、いちばん多い場所は「住まいの中」。夏の後半に気をつけたいこと
熱中症というと、炎天下での作業やスポーツを思い浮かべる方が多いかもしれません。けれども救急搬送のデータを見ると、発生場所としてもっとも多いのは住まいの中です。
総務省消防庁のまとめによると、令和7年(2025年)5月から9月に熱中症で救急搬送された方は全国で100,510人。搬送時の発生場所の内訳は、住居が約38%でもっとも多く、次いで道路(約20%)、駅の屋外ホームなど不特定の方が出入りする屋外の場所(約12%)、道路工事現場・工場・作業所などの仕事場(約11%)と続きます(総務省消防庁「令和7年(5月〜9月)の熱中症による救急搬送状況」2025年10月29日公表)。
また、搬送された方のうち約57%が65歳以上の方でした。
※これは救急搬送された方の統計です。搬送に至らなかった方を含む全体の傾向とは異なる場合があります。
室内で気づきにくい理由
屋外と違い、室内では「暑さの中にいる」という自覚を持ちにくいことがあります。
- のどの渇きを感じにくい — 年齢とともに、のどの渇きを感じる感覚は弱くなるといわれています
- 暑さそのものを感じにくい — 気温の変化に対する感覚も同様です
- 風がなく熱がこもる — 締め切った部屋では、屋外より室温が高くなることがあります
「まだ大丈夫」と感じているうちに進んでしまうことがあるのが、室内の熱中症の難しいところです。
室内で心がけたいこと
- 温度と湿度を「数字」で見る — 体感に頼らず、温度計・湿度計を目に入る場所に置きましょう。環境省は暑さ指数(WBGT)の活用をすすめています
- エアコンを我慢しない — 節電を意識するあまり使用を控えることは、かえって危険です
- 夜間も油断しない — 日中に暖まった建物の熱は夜まで残ります。就寝中は自分で気づけないため、寝る前の室温にも目を向けましょう
- のどが渇く前に水分をとる — 起床時・入浴前後・就寝前など、時間を決めておくと習慣にしやすくなります
- ひとりで過ごす方への声かけ — 離れて暮らすご家族やご近所への一声が、気づきのきっかけになります
お盆明けこそ気をつけたい時期
夏の後半は、暑さが続く一方で気持ちが緩みやすい時期でもあります。令和7年は8月だけで31,526人、9月にも9,766人が救急搬送されました(同上)。8月を過ぎても暑さへの備えは続けたい、というのがこの数字の示すところです。
帰省や夏休みで生活のリズムが変わることもある時期です。整えなおすきっかけとして、あらためて体調に目を向けてみてはいかがでしょうか。
※めまい・立ちくらみ・頭痛などの不調を感じた場合は、涼しい場所に移動して休み、症状が続く場合は医療機関にご相談ください。
※自力で水が飲めない、意識がない・応答がおかしいといった場合は、すぐに119番通報してください。
(出典:総務省消防庁「令和7年(5月〜9月)の熱中症による救急搬送状況」/環境省 熱中症予防情報サイト/厚生労働省 熱中症予防のための情報・資料サイト)
